「恵みによって救われる」

A. 祝福を分かち合おう

 机の上にあった「わたしを試してくだされば金のようであることが分かるはずだ」(ヨブ記23:10)の御言葉が入ったペーパーウェイトを、順先生は、2ヶ月前にプロペラ型のペーパーウェイトを送ってくださった日本航空の機長であり、高校の先輩であるOさんにお送りしました。すると、Oさんから返事がきました。「・・・ちょうど4月27日のデボーションの箇所が、ヨブ記23:1〜14でしたので、あらためてその日に書いたノートを見直して、み言葉を味わいました。神様が自分の歩む道を知ってくださっているということが大きな慰めになります。・・」Oさんが、デボーション誌でヨブ記23:10を読まれた二日後にその御言葉入りのペーパーウェイトが届いたのです。順先生は神さまの執り成しとお導きを感じました。
 エルサレム教会に到着したパウロは、宣教の地で、神さまが異邦人たちをも祝福されたと報告しました。

B.聖書より

 エルサレムに到着すると、彼らは教会の人々、使徒たち、長老たちに歓迎され、神が自分たちと共にいて行われたことを、ことごとく報告した。使徒言行録15章4節
 キリスト信者となったユダヤ人の一部は、人は、イエス様の福音を信じる前に、ユダヤ人の律法を守って割礼を受けなければならない、イエス様の十字架の死による、罪の贖いによって人は救われ、神の恵みによって、神と正しい関係に入れられる、ということだけではいけないと主張していたのです。それに対し、肉体の一部ではなく、自己中心の心すべてを切り捨てることが大切だという精神を受け継いだパウロやバルナバは、教会の本部であるエルサレムに上(のぼ)りました。そこで、使徒たちや長老たちとの会合を行い、神さまが異邦人の間で使徒たちを通してなされたことについて報告し、彼らは恵みを分かち合うことで、福音は全人類のものであることを証ししました。

C.両腕のない女性パイロット―ジェシカ・コックス

 両腕がなく生まれたジェシカ・コックスさんは、米国で初の足だけで操縦する自家用飛行機のパイロットです。(方向舵を操作するペダルのない、単発機エアクーペを操縦する)。また、米国テコンドー協会で、両腕がない人では初めての黒帯です。
 ジェシカさんによると、成功とは、必ずしも飛行機を操縦したり、テコンドーで黒帯を取ることではなく、神さまと共に歩む信仰の旅路なのだといいます。ジェシカさんは、体が健常者と異なることから来る心理的、精神的な問題を神さまにお委ねしました。そして彼女は、「神にすべてをお委ねし、他者と違っているという事実を、神のご栄光を表す機会として、用いていただけたのです。私たちは、自分たちの人生や、努力して立ち向かっている事柄、苦闘していることなどを、神への信仰を強めていただき、神により近付かせていただくために用いることができます。そして、最後には、それらを神のご栄光を表すために用いることができます」と言います。
 ジェシカさんは現在、その信仰によるチャレンジ精神を身につけてもらおうと、講演して回り、同じように障害を持つ人々を訪れて、神の恵みを分かち合っています。
 エルサレム教会に向かった使徒たちは、その道中、そして教会において、神が人々の間でなさった救いの業を詳しく伝え、報告しました。私たちも、教会で、家庭で、友人知人の間で、自分が体験した神さまのお導き、祝福、恵みを積極的に語りましょう。それによって人々は、キリストの救いは自分たちのためのものであることを知るようになるのです。

D.結び

 神さまから恵みや賜物を与えられたならば、その事実を兄弟姉妹と互いに分かち合いましょう。それによって、誰もがキリストの救いの恵みにあずかれることを実証することになるのです。恵みを分け与えることで、神の国は広まって行きます。
御翼2010年5月号その3より


  
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